実録 頭のわるい私が自己破産するまで

頭のわるい私が勘違いの努力をしながら最終的に自己破産する記録です。

出会ってしまったマ●イの赤いカード

さて就職と仕事をなめ切っていた私は、新聞の広告で見つけた求人に応募した。
割と給与が高めだったので一抹の不安はあったが、私にはどうにかなるだろうという根拠のない自信があった。

それは蒲田付近に事務所を構える会社だった。
面接場所の渋谷に向かうと、薄暗い古いビルの一室だったがドアに「ベ●コ」と書いてあった。
広告の求人場所はここの支店か?子会社か?などと想像しながら...

面接を受けてわかったのはそこが派遣会社ということだった。
求人に「派遣」と書くと応募者が減るので書かずに面接に来た人にだけ伝えるという手法を取ったそうだ。
(今では絶対にできない手法(笑))
求人広告を見た時の違和感はコレだったのかと思ったが特段詐欺を働くような感じでもなく
派遣先は広告にあった蒲田付近のステンレス配管を主業とした安定した会社で受付事務という内容だった。

正社員と派遣社員の長期で浮き出る待遇の差など、まったく考えていなかった私はそこで働くことにした。
日給月給であっても社保加入が無くても(確かその当時社会保険でもなかったと思う)お金さえ貰えれば良かったのだ。

こうしてアパートのある大田区鵜木からJR大森駅付近への通勤が始まった。
受付はもう1名採用になっていて彼女は私よりちょっと年上の可愛らしい顔をした人だった。(名前まで思い出せる)
よくある受付テーブルに二人で座り来客対応などをする楽で簡単な仕事だ。
当時私は「おしゃれをして通勤をし、お金を得て買い物をする」という毎日に満足していてただただ楽しかった。
そこには何の建設的な考えも無かったし、貯金をするという考えも持たず既に金欠状態だったと記憶している。
たしか人生初のクレジットカード「マルイの赤いカード」を作ったのもその当時だった。
通勤に着るおしゃれで高いブランド物のスーツを何着も買って、それを支払うために働いていた。

こうやって過去を一つずつ紐解こうと決心したら割合昔の事を思い出せて驚いている。
しかし思い出すほどに全くの無計画かつ一貫したものがない人生に我ながら呆れる・・・・